ごあいさつ

 

本日はご来場いただきありがとうございます。

 

2年に1回開催しているこの発表会も今回第10回目を数える事となりました。

 

この機会に、教える者にとって永遠の課題、「厳しさ」について、改めて考えてみたいと思います。

 

私が子供の頃の師弟関係は…良くも悪くも、先生には絶対服従。練習は勿論、一生懸命。レッスンは、背筋を伸ばし姿勢を正して受けるものでした。

 

時代は変わりました。日本の社会全体に、厳しさを避ける傾向が強まっていると思います。

 

私は小さいお子さんの手ほどきから御指導し、成長をサポートしていく事が楽しみです。その指導過程で「幼稚園の先生」から「ヴァイオリンのコーチ」に切り替える時が来ます。ヴァイオリンは日々の地道な努力を積み重ねなければまともな音すら出ません。音楽は、感じて、楽しむ事がとても大切。でもそれを表現するには、やはり技術も必要です。新しいテクニックに取り組む時は、コツをつかむまで、工夫や時間が必要です。私が厳しく要求する時は、「今、このタイミングで喝を入れれば、壁を乗り越えられる。音楽の素晴らしさと、奏でる喜びと出会う事が出来る。とその為の姿勢と覚悟が足りない。」と促したいのです。

 

本日の発表会は、その努力を日々続けてきた生徒さん達にとって、達成感を味わうとともに、次の目標(次に弾きたい曲)を見つける機会であって欲しいと願っています。

 

 最近、話題の漫画家水木しげる夫人の発言。「あんなに一心不乱に仕事に取り組んで、すごい努力でしたよ。あれほど努力する人をわたしは見たことがなくて、輝いていました。」

 

本日出演の皆さんも、何歳になっても、いつまでも輝ける将来に向かって日々歩んで欲しいと希望しています。

 

最後になりましたがアンサンブルの部で友情出演いただいている大勢の方々に感謝申し上げます。