第13回研究発表会
ごあいさつリオ五輪の開会式をご覧になりましたでしょうか。
ブラジルの歴史に関するパフォーマンスは、民族の多様性を強調した演出でした。
各国選手の行進にしても、様々な表情を見せる選手たちの様子に、
世界にはいろいろな人々が暮らしていることを改めて実感させられました。
没個性的と言われがちなわれわれ日本人ですが、子供たちは個性の固まりです。
なぜヴァイオリンを習いたいのか尋ねると、
「音楽が好き」「うまく弾けるようになりたい」など。
親御さんからは「ヴァイオリンや音楽を好きになってほしいから。」「精神修養だと思っています。」などの答えが返ってきます。
確かに、楽器を弾くことは、結局は地道にコツコツです。
その過程は精神修養かもしれません。
レッスンは、マンツーマンの個別メニューです。
各自の状況や性格、そして現在の能力を私なりに把握し、
次までの課題を、少し背伸び分も含めて与えます。
それをきちんとこなすか、やり残すか、自分なりに工夫して深めてくるかは、それぞれです。
やがて問題になってくるのが時間です。
なんとなく惰性でただ指を動かすのでは何も身につかず、
気が付くと練習時間も一日も、終わってしまいます。
それではちょっと残念。
部活、受験勉強と、成長につれて忙しくなるばかりの子どもたちが、
何とかヴァイオリン とも両立できるよう、
一緒に考えるのも私の役目です。
週に一回程度のお稽古事の先生としてのかかわりではありますが、
幼少期、思春期を通じて子供たちの成長を見守り、
人間としての土壌を耕し、その土に花を咲かせていく。
そんな関わりができるのが喜びです。
リオ五輪の出場選手たちも、小さい頃から多くのジュニアコーチの指導を受けてきたことでしょう
。その姿からまた色々なドラマを感動とともにもらえるのかと思います。
今日は私たちにとって2年に一度の「ヴァイオリンピック」です。
私は舞台袖から生徒たちの演奏を見届けたいと思います。
聴衆の皆様も暖かい応援をよろしくお願いします!